■フランスでの再会
後日談もある。その夏にフランスで開かれていたトゥーロン国際大会を見に行ったときのことだ。日本代表が出場したコンフェデレーションズカップと兼ねての取材だった。そして、ポルトガルのユース代表の一員として、ロナウドも出場していたのだ。
試合前にポルトガル・チームが集合している横を通りかかったら、ロナウドの方が僕のことを見つけて声をかけてきて、また笑顔で手を振っていた。
注目株のロナウドにとっても、アジア人の記者のインタビューを受けたのはあれが初めてで、それで僕のことを覚えていたのだろう。
その後のロナウドの成長と、毀誉褒貶については今さら言うまでもないことだが、いよいよ、そのロナウドが最後のワールドカップを迎えようとしているのである。