■”ライブクッキング”にこだわる

 そんな西さんは11月14日の放送の『報道ステーション』(テレビ朝日系)に出演。元テニスプレーヤーの松岡修造氏の取材を受けたのだが、その際に明かしていたのは、日本代表のビュッフェスタイルの食事会場の一角に必ず、「目の前で調理する場所」を作ることだった。キツい練習や激しい試合後は選手は疲労しており、選手は作り置きのものは食べてくれないという。

「選手の目の前で、温かいものの香りを出しながらやれば食べてくれるんじゃないか」、西さんはその思いで“ライブクッキング”を行なっているという。松岡氏にはライブクッキングでハンバーグを振る舞ったのだが、大口でハンバーグを頬張った松岡氏は、「うまい」としみじみと感動した声を上げていた。

 その後、実際に選手にハンバーグが提供された際の映像が流れたのだが、GKの川島永嗣は「ん~~」と感嘆の声を上げ、キャプテンのDF吉田麻也は「西さんがナンバーワン!」と称賛のコメントをしていた。

 現在、日本代表の宿泊するホテルの条件には「ライブクッキングができること」があるという。VTRでは西さんが目の前で作るパスタに、多くの選手が列をなしていた。代表の公式TikTokアカウントでも、短い時間ではあるがライブクッキングの映像が公開されている。

 日本代表の専属シェフになって18年、西さんはW杯に向けてのチームで最も大切なこととして「同じ目標に向かってひとつになること」と語っている。

 帯同歴18年、そしてW杯5大会目となった西シェフの、温かく、気持ちのこもった美味しい料理を食べて、日本代表の選手たちにはカタールの地で勝利をもぎ取ってほしい。

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