■ボランチが最大の争点
中盤5人で最も予想しやすいのは攻撃的な3人だ。9月のアメリカ代表戦と同じ3人が並ぶと見られ、左に久保建英、中央に鎌田大地、右に伊東純也が第一候補となる。三笘薫という日本代表の“武器”もいるが、相馬勇紀とともに途中交代で流れを引き寄せる重要な役割が与えられるはずだ。
難しいのはボランチの2人がどのような組み合わせになるかだ。純粋な候補は、柴崎岳、遠藤航、守田英正、田中碧の4人。ここに、鎌田大地や板倉滉が加わる可能性もあるが、基本的には先述した中から選ばれるはずだ。
その行方を決めるのは、遠藤と守田の不動のコンビのコンディションということになり、2人のうち、遠藤は先発に名を連ねそうだ。11月8日のブンデスリーガ・ヘルタ戦で相手選手と接触した際に脳震とうと診断されており、カタール入りするも全体練習への合流が遅れるなどしていたが、21日の取材対応で「初戦には間に合うぐらいの状態になっている」「出るのであれば全然90分やるつもりでいます」と意欲を示していた。
気になる遠藤の相方だが、守田はまだ難しいか。21日の練習で初めて全体練習に参加。冒頭15分では、ランニングやボール回しに参加したものの、離脱期間が長く2戦目以降の起用となるはずだ。その中で、田中と柴崎の両方の可能性がある。遠藤とのコンビネーションを考えれば、東京五輪でも一緒にプレーした田中に分があるだろうし、インテンシティという意味でもこの24歳が優位に立つ。
一方で、パス一発でチャンスを作ることに可能性をかけるのであれば、柴崎ということになる。カナダ戦でもいくつもチャンスを作っており、ドイツの最終ラインをけん制するという意味でも、そのパスをちらつかせる必要がある。森保監督は、カナダ戦でも90分間プレーさせた柴崎を選ぶだろうか。