2位・川崎フロンターレが攻撃力低下に悩みながら手に入れた「新しい強み」【2022年のJ1リーグを振り返る】(2)

■最近のリーグの変化

　最近数年間、Ｊリーグは横浜ＦＭと川崎というともに攻撃的なサッカーを志向する（ただし、その内容は異質な）クラブがタイトルを独占している。攻撃的なチームがリードしているおかげで、Ｊリーグのサッカーも見ごたえのある試合が多くなっている。

　この両チームに対抗するため、他のクラブも工夫を凝らし、その結果、数年前と比べてＪ１リーグのレベルは間違いなく上がっている。

　川崎が簡単に勝てなくなったのも、対戦相手が川崎を分析して、対策を仕掛けるようになったからだ。中位、下位のチームは残留を阻止するためにも、攻撃的サッカーで日本をリードする横浜ＦＭ、川崎相手に戦いを挑んでくる。そうして、レベルアップの波は下位に低迷しているクラブにも、さらにＪ２のクラブにも波及していっている。

　来シーズン以降も、さらに切磋琢磨しあいながら成長し、横浜ＦＭ、川崎に対抗できるような強豪クラブが現われれば、Ｊリーグからますます目が離せなくなることだろう。