■日本が取り残されないように
――もうひとつのリーグの目標は、なでしこジャパンをもういちど世界にするということですね。
高田 そこは本当に目指していくべきものだと思っています。いま、ヨーロッパでもアメリカでも、女子サッカーが盛んになり、興業としても成り立っているというなか、日本は取り残されてはいけない。世界のトップの選手たちの選択肢としてWEリーグが当たり前にはいってくる、何よりもWEリーグでやりたいという存在することが、いちばんやるべきことと考えています。
――リーグの価値を上げるには、メディアに負うところも多いと思いますが。
高田 まさにそのとおりです。選手たちがどんなにがんばっているかとともに、どれだけレベルの高い試合をしているかも、ファンに知ってもらわなければなりません。また、試合展開や勝負の分かれ目など、スポーツとして当たり前の情報がしっかり届くようにしなければなりません。
――リーグから、クラブからだけでなく、いまは選手からの発信もできますね。
高田 私は、クラブの皆さんはできる限り最高のことをやっていただいていると思っています。それはJリーグで全国のクラブを回っているときにも感じたことでした。しかし私がもしWEリーグのクラブの経営者ならこうするということはひとつあります。
――是非うかがいたいですね。
高田 いま、クラブもおカネはないし、マンパワーも限られていますから、選手たちにビラ配りをさせたり、スポンサーへのあいさつに行かせたりしています。しかし私は、プロのサッカー選手なのだから、まず何よりも練習に集中させて、その分きちんと結果を出すことにコミットさせるってことを、私がクラブ経営者ならやりたいな。
――なるほど。
高田 そのほうが、多分本当に会えるときの価値も上がるし、スポンサーの皆さんももっと応援したいと考え、そのクラブのスポンサーであることを誇りに思えるのではないでしょうか。選手たちをもっと憧れられる存在にする扱いを、私ならやってみたいなと感じています。