■熊本対横浜FCは「特別な」一戦に
最終節を残すのみとなった2022年のJ2リーグは、すでにアルビレックス新潟のJ2優勝とJ1昇格、横浜FCのJ1昇格が決まっている。J1参入プレーオフについても、ファジアーノ岡山の3位での出場が決定した。
4位のロアッソ熊本、5位の大分トリニータも、プレーオフ出場は決まっている。熊本は勝点67、大分は勝点66だ。この両チームはプレーオフ1回戦をホームで戦える4位を賭けて、最終節に臨むことになる。
熊本は横浜FCとホームで対戦する。大木武監督が指揮する熊本は、難しい相手を迎えることになった。
横浜FCにとっては勝敗を問われない一戦だが、特別なモチベーションが生まれている。MF中村俊輔が、今シーズン限りでの現役引退を発表したからだ。日本サッカー界にその名を残すレジェンドを、勝利で送り出したいとの思いは強いだろう。直近2試合をホームで落としていることも、チームのモチベーションとなっているはずだ。
得点王を確実にしているエースの小川航基は、J1昇格を決めた金沢戦後に「熊本戦から次のステップへ向かいたい」と話した。キャプテンのFW長谷川竜也も、「2連敗しているので、最後は勝って終わりたい」と言葉に力をこめる。J1での戦いを見据えた横浜FCのチャレンジは、すでに始まっている。
対戦成績は熊本の7勝6分12敗だ。今シーズン最初の顔合わせは、熊本がMF伊東俊の決勝点で1対0の勝利を収めている。
しかし、ホームゲームに限るとデータは苦戦を示唆する。ここまで4連敗中で、2009年から実に11試合連続で勝利から遠ざかっているのだ。
熊本がデータを覆すのか。横浜FCが中村を勝利で送り出すのか。今節は全11試合が同日の同時刻開催で、23日の14時開始となっている。