■本大会メンバーは見えてきたか?
――本大会に行く26人は見えてきましたか。
大住「見えてこない」
後藤「20人くらいは見えたんじゃないかな。最後の何人かは、いつも何かが起こり得るんだけど」
大住「最後の数人がどうなるかというのは難しいよね。森保一監督は大変だなあ」
後藤「選手がいる時でも、いない時でも代表監督は最後の数人を決めるのが大変なんだよ」
大住「今回、森保監督の言葉遣いや表情は、ものすごく落ち着いていて、自信にあふれていて、余裕があった。本当にチームづくりがうまくいっているからだろうと思うけど、頼もしいなと思った」
――いずれにせよ、テストは終了しました。
大住「あとはクラブで個々がどういうパフォーマンスを見せられるかという競争だね。自分だけではどうしようもないこともあるかもしれないけど、サッカー選手はそういうものだから。試験が終わって待つのみなのではなく、26人が発表されるまでそういう状態が続く」
後藤「森保監督はここから、いろいろな選手の組み合わせをシミュレーションして、頭がパンクするんじゃないかな。相手がこうだからこちらはこうする、とか」
大住「相手のメンバーを想定して、百万通り考えながら準備することになるね」
後藤「1点先に取られたらどうするとか、2点リードしたらどうするとか。前回大会ではベルギー相手に2点リードするなんて考えなかったから、やられてしまった。今回はドイツ相手に2点リードしちゃった場合も想定しておいてほしいね」
大住「準備をいくらしても想定外のことが起きるのがサッカーだけど」
後藤「そういう時にうまく応できるかどうかは、どれだけ準備をしてきたかに懸かるよね。2大会ワールドカップで指揮した岡田武史さんが言っていた“えい、やあ!”と下す思い切った決断は、完璧な準備があるからこそできるもの。勘だけでやったら大変なことになる」