■退場者を出しながら…4位・仙台は勝点1を積み上げる
J1参入プレーオフ圏の4位の仙台は、18日のデーゲームで10位の徳島ヴォルティスと激突した。前節の栃木SC戦で連敗を「5」で止めた仙台は、前節から攻撃時は3バックに、守備時は5バックになる可変システムを取り入れている。
3位の岡山を追いかける仙台だが、後方から迫る徳島とは勝点7差だ。この試合を落とすようなことがあると、J1参入プレーオフ出場をめぐる争いがさらに混とんとなる。仙台にとっては絶対に落とせない一戦だが、0対0で迎えた41分にアクシデントに見舞われる。
相手選手と競り合ったMF遠藤康が、2度目の警告を受けて退場となってしまうのだ。前半の残り時間は0対0のまま持ちこたえるものの、後半開始直後の49分にゴールを割られた。
10対11では、ボールを握るのは難しい。自陣での攻防が続く。しかし、相手の攻撃をしのぐだけではなく、反撃しなければならない。
57分だった。攻撃時は右ウイングのようなポジションをとる真瀬拓海が、左サイドからのクロスをヘディングでねじ込んだのだ。ゴール前に人数をかけた厚みのある攻撃が実を結んだ。
その後も気迫あふれる戦いを見せた。しかし、2点目を奪うことはできない。1対1で引分けた。
数的不利の状況下でつかんだ勝点1は評価されるが、いまはシーズン最終盤である。岡山との勝点差は「5」から「7」に広がり、5位のロアッソ熊本との勝点差も広げることができなかった。熊本が20日の試合で勝利すると、仙台は5位に転落する。
次節はその岡山との直接対決だ。この試合の結果次第でJ1プレーオフ圏の順位が変わってくるのはもちろん、新潟と横浜FCに岡山を交えた3チームが最後まで競り合うのか、それとも2強が抜け出すのかが見えてくる。今シーズンのJ2の結末に、大きな影響を及ぼす一戦だ。