■前半の終わりにはまばらなブーイングも飛ぶ事態に
ホームで負けるわけにはいかない浦和は、岩尾憲が最終ラインに落ちてビルドアップをスタートさせようとするものの、セレッソの守備を上回る動きがなく、大きなジェスチャーで指示しながらボールを持つ場面が目立った。出せるところがなく、一気にゴール前へロングボールを出すことも試みたが、それも上手くいかず。
その後、岩尾は最終ラインには落ちずに中盤でプレーする場面を増やしたが、この日の浦和は局面での個人の仕掛けや全体での可変が極端に少なく、シュートまで進むことができない。前半の終わりにはボールが前に進まない様子にゴール裏からまばらなブーイングも飛んでしまった。
ハーフタイムに、ダヴィド・モーベルグ、酒井宏樹、小泉佳穂が投入されたことで、モーベルグと酒井の右サイドが攻撃を前進させる役割を担うようになったものの、あくまでもサイドの前進とクロス、という形にとどまり、ついにゴールを奪うことはできなかった。
カップ戦の前に顔を合わせるリーグ戦、という場合によくあるパターン通り、これは、対セレッソの戦い方はルヴァン杯までとっておく、ということなのだろうか。
0-0の時点ではそうだったかもしれないが、たとえ特殊な部分を見せない試合だとしても、いつも通りの試合運びの部分が上手くいかなかったことは気になる。
「フィーリングやコンディションの部分が上がり切っていなかった部分もある。普段の最大限のレベルを出すことが難しかった」「走りだけでなく、目には見えないところにも疲れが影響している」とリカルド・ロドリゲス監督は試合を振り返った。