8月31日、サガン鳥栖を等々力に迎えた一戦は、川崎が4得点を奪って大勝。消化試合が1試合多いものの、それまで首位だった横浜F・マリノスを勝点で上回ることに成功した。
川崎はホームの試合後、その試合の最も印象的だった選手に「あんたが大賞」が贈られる。その授賞式はバックスタンド側で行われ、選手一同揃ったところで発表される。この試合での最有力候補者はFW知念慶と思われた。
というのも、知念はこの試合で先制ゴールを決めた。前半26分、家長昭博が右サイドからクロスを上げると、ニアに飛び込んで合わせたのだ。果敢なヘディング弾はゴールネットを強く揺らし、アウェイチームに対して精神的にもスコアでも優位に立つものだった。
「あんたが大賞」の発表前のファンファーレが鳴り響いたあと、脇坂泰斗は隣の知念を見ながらニヤニヤ。「知念君じゃない可能性があるよ」と言いながら、受賞者の商品を確認。その後もニヤけながら知念に話しかけていた。
そしてスタジアムDJ林毅史氏が発表したのは「川崎フロンターレの10番、大島僚太選手です」というものだった。この瞬間、知念は悔しがって“おい⁉”のリアクション。それに、脇坂と橘田健人は口を大きく開けて大爆笑するのだった。