■3年ぶりベスト4へ

 試合を折り返すと、パトゥムは4-4-2から5-4-1に変更。その意図について手倉森監督は試合後、「(浦和の)アタッカーは人数をかけてくるので、割り切ってCBを3枚にしてWBを配置して、奪ってカウンターで仕留めようという意図がありました」と語っている。

 浦和はこの戦術変更に意表を突かれ、後半序盤はゴール前へ侵入される展開が増えた。

 しかし、カウンターから得点を奪ったのは浦和の方だった。65分に伊藤が敵陣でパスをカットすると、持ち上がって中央の小泉にパスを送る。そしてDFを冷静にかわした小泉が左足を振り抜き、ショートカウンター完結。大きな3点目を奪った。

 波に乗る赤い悪魔は手を緩めない。72分、自陣から丁寧につないでいくと、ペナルティエリア中央で受けた江坂任が左ハーフスペースの明本考浩にスルーパス。これを受けた明本は豪快に左足を振り抜き、右サイドネットへと突き刺した。

 その後スコアは動くことなくゲームは4-0で終了。浦和は8月25日の全北現代モータースとの準決勝に駒を進めた。3大会ぶりベスト4を決めたチームは次の90分も戦い抜き、再び埼スタを歓喜の渦に包み込む。

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