■またも背番号10の左足が火を吹く

 試合はいきなり動く。1分、自陣でボールを持った岩波拓也が相手DFの裏にロングボールを送ると、松尾佑介がペナルティエリア右で収めてシュート。ボールはゴール左下に突き刺さり、浦和が幸先よく先制――と思われたが、主審がオンフィールドレビューを実施する。その結果松尾のハンドを取られ、ゲームはFKから再開した。

 試合が落ち着くと、浦和がボールを持ち始める。この日の浦和は左SBの大畑歩夢を高い位置に上げてビルドアップ。酒井宏樹はカウンター対策のため後方に残り、アレクサンダー・ショルツが頻繁に左サイドへと持ち運ぶ。そこで人数をかけつつ、関根貴大伊藤敦樹らのニアゾーン突撃を織り交ぜて突破を試みた。

 すると、攻め続ける浦和は25分、ペナルティエリア手前で受けた関根がターンと同時にカットイン。ペナルティアークまで侵入して右足を振り抜くと、ボールは左ポストに跳ね返ってゴールイン――かと思いきや、ゴール前にいた松尾の関与があったとしてまたもやノーゴール判定となった。

 それでも32分、左ハーフスペースまで寄ってきたダヴィド・モーベルグが関根からパスを受けると、ワントラップして左足一閃。強烈なシュートは相手GKのセービングを弾き飛ばし、ネットに突き刺さった。これはノーゴール判定にはならず、“3度目の正直”で浦和がリードを奪っている。
 
 その後42分には左CKに岩波がニアサイドで合わせ、巧みにバックヘッドで逸らしてゴールを奪った。2-0にリードを広げて後半に入っている。

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