数的不利に陥りながらもリスクを負って攻撃するしかないマリノスは、22分にレオ・セアラが1点を返したものの、広島が数的有利を存分に活かす戦い方をするようになったことで反撃ムードが続かなかった。
マリノスにとって特に困難だったのは、行くか行かないかの判断だった。1人多いことを活かし、ブロックの外でゆったりとボールを動かしながら押し込む、という戦い方を見せる広島は、マリノスがボールを奪いに来れば空いたスペースを使って攻撃を急加速させる、という試合巧者ぶりを発揮。37分に追加点を奪って試合の行方を決定づけると、後半はより低い位置でボールを持つようになった。
マリノスは来季の加入が内定している特別指定選手のフォワード村上悠緋も起用したが、非常に難しいデビュー戦となってしまった。プレスのスイッチを入れなければボールは自分たちのものにならず、失敗すれば最前線から順にズレが生じ大ピンチを招く。それでも機を見て必死に走り、サポーターの応援に熱を与えたが、スコアは変わらなかった。