■スリルのないW杯予選
ついでに「第2シード」となる10位から18位は、ウズベキスタン、中国、バーレーン、ヨルダン、シリア、パレスチナ、キルギス、ベトナム、そしてレバノンである。レバノンのFIFAランキングはちょうど100位。「第3シード」と「第4シード」にはそれ以下のチームがはいることになるのだから、日本にとって2位以内にはいるのが困難になるとは思えない。
予選が行われる2024年や25年にどんな情勢になっているかはわからないが、現在のアジアのサッカーでは、ランキング6位までのチームが他を引き離している。
2022年大会の3次予選では、ワールドカップ開催国のカタールが出場せず、「トップ6」のうち5チームが2組に分かれた。そしてA組にはいったのが韓国とイランの2か国で、B組にはサウジアラビア、日本、オーストラリアがはいった。A組が早々と決着が着いたのに対し、B組が最後までもつれたのは、「3強」がしのぎを削り合ったからだ。
2026年大会の3次予選では、「6強」が3グループに分かれ、各組で2位にはいれば出場権が得られるのだから、3組ともが今回のA組のような様相になる可能性が十分ある。4.5枠から8.5枠へと2倍近くに出場枠が広がるのだから当然だが、日本にとってワールドカップ予選はよりスリルの少ないものとなるだろう。