アジアのサッカーカレンダーが大きく変わる。ACL、そしてワールドカップ予選と、フォーマットが別物に変わったと言っていい。この改革は、アジアの地殻変動につながるのか。サッカージャーナリスト・大住良之が考察する。
■ACLよりも大きな変化
さて、ワールドカップ予選には、ACLよりさらに大きな変化がある。こちらは、2026年大会(アメリカ、カナダ、メキシコの共同開催)から出場チームが48に増やされるためだ。アジアの出場枠は、これまでの「4.5枠」から「8.5枠」へと大幅に拡大される。そのため2022年大会まで6チーム×2組で行われていた「3次予選」、通称「アジア最終予選」は、6チーム×3組となり、各組の上位2チーム、計6チームがこの時点で出場権を獲得する。
これでダメでもまだだいじょうぶ。各組3位と4位の計6チームには、「アジア・プレーオフ」が用意されている。3チームずつ2組に分け、1回戦総当たりのリーグを行い、両組の1位は出場権獲得。最後に2位同士で対戦し、勝ったチームは「インターコンチネンタル・プレーオフ」に出場して最後の1座を目指す。
それぞれのラウンドのシード分けは、そのときどきのFIFAランキングで決まる。すなわち、2次予選には、アジアの1位から9位がトップシードとなり、これらのチーム同士は同組にはならない。ちなみに、最新のランキング(6月23日発表)では、アジアの1位はイラン、以下2位日本、3位韓国、4位オーストラリア、5位カタール、6位サウジアラビア、7位UAE、8位イラク、9位オマーンとなっている。