■横浜Ｆ・マリノスで活躍するＭＦの凄み
坪井さんが注目するＥ－１選手権選出の日本代表選手。昨季まで東京Ｖに所属し、現在は横浜Ｆ・マリノスでプレーする藤田譲瑠チマの名前を挙げてくれた。「現実的には次のＷ杯を目指す枠ということだとは思いますが」としながらも、坪井さんは、藤田の「プレーレベルに順応するためのスピードの早さ」が彼が持つ“特別な才能”だと語ってくれた。
「ずっと、ポテンシャルはあるな、と思って見ていました。ただ一番驚かされたのは順応スピードなんです。サッカー選手が上手くなるには、入ったカテゴリーで一定時間プレーを続けることが大事なんです。彼は東京Ｖのユースから昇格してＪ２リーグでプレーするようになり、試合に出続けることによって『Ｊ２の選手』になったんです。今はＪ１のマリノスにいるので『Ｊ１の選手』になっています。そこの順応が異常に早いなと思っていました。だから彼は、レベルの高いところでやればやるほど、どんどん上手くなっていくと思います」
「また、足元のテクニックもさることながら、藤田は予測力がすごいですね。こぼれ球を拾うところもすごくいいし、遠くを見てパスを出すこともできます。年齢を気にせずコミュニケーションが取れるタイプでもあるので、そういう意味でも中盤の選手に必要な能力を兼ね備えていると思います」
先日のＵ２３アジアカップではキャプテンを務めた藤田。現在、首位を走る横浜Ｆ・マリノスでも今季ここまでリーグ１７試合に出場しており、今後のさらなる成長に期待が持てる選手だ。パリ五輪世代の中心でもあるが、今回のＥ－１での躍動にも期待したい。
サッカー批評ＷＥＢでは、坪井さんにＥ－１選手権でのサッカー日本代表の試合分析をしていただく予定です。ぜひお読みください。
