■江坂には鎌田大地と似たタスクを

 浦和の攻撃をけん引している江坂任もE-1メンバー候補の1人だろう。ここ最近はパフォーマンスがやや物足りないため招集確率は高いとは言えないが、それでもリカルド・ロドリゲス監督の信頼は揺らぐことなく継続して起用されており、浦和には欠かせない選手の1人だ。

 後方からボールを引き出してラストパスを送る一連のプレーにおいてはJリーグで最高峰。正確なポジショニングと両足を遜色なく使った高いボールスキルがそれを可能にしている。インテンシティの高いプレッシングを続けることもでき、パスコースを消す動きにも秀でており、ファーストディフェンダーとしての能力も高い。

 4-3-3に組み込むとなればIHが適任であることは間違いない。ただ、トップ下タイプの江坂を使う際には、もう1人のIHにボール奪取が得意な選手を配置するのが好ましいだろう。ボール保持の際にはできるだけ高い位置での攻撃に専念させ、守備の際には4-4-2の2トップに移動させてアンカーのマークやパスコース誘導のタスクを課したい。

 この役割は代表における鎌田大地のそれと似ている。実際、江坂が代表初出場となった2021年3月25日の韓国戦では、鎌田と交代してトップ下で起用された。ヨーロッパリーグ(EL)優勝を果たした実力者のような存在感をサムライブルーで放てるか、浦和の33番に注目だ。

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