好調時の川崎フロンターレに匹敵することを証明した清水エスパルス戦での5得点【現在首位の横浜F・マリノスはそのまま優勝へたどり着けるか】(1)の画像
清水戦で先制ゴールを喜ぶ西村拓真 撮影/原壮史

 現在、J1首位に立つのは横浜F・マリノスだ。先週末にも清水エスパルスから5ゴールを奪って、勝点を伸ばした。2019年のJ1王者は、そのまま3シーズンぶりのタイトル奪還を果たすことになるのか。サッカージャーナリスト・後藤健生が考察する。

■国立競技場での快勝

 今季最多5万6131人の観衆を集めた東京・国立競技場で行われたJ1リーグ第19節の清水エスパルス戦(7月2日)で、横浜F・マリノスは5ゴールを奪って快勝。首位の座をキープした。

 3失点したことの評価はともかくとして、横浜FMの攻撃力の高さを印象付けた素晴らしい内容の勝利だった。ゴール前で高速のワンタッチパスをつないで、清水の守備を崩し切ったのである。

 開始から10分で決めた先制ゴールは、左サイドのエウベルがバイタルエリアのレオ・セアラにパスを付け、レオ・セアラがペナルティーエリア内のスペースに入れたパスを走り込んだ西村拓真が決めた素晴らしいゴールだったが、これはまだ“序曲”にすぎなかった。

 その先制ゴールのわずか3分後に、清水が1点を返して同点とした。だが、前半のアディショナルタイム(45+2分)に横浜FMは再び左サイドのエウベルを起点にゴールを決めてリードしてハーフタイムを迎えた。前半終了間際の得点は相手に大きなダメージを与えるものだった。

 先制点と同じように左サイドのエウベルがパスを付けたのは、サイドバックの永戸勝也。サイドバックが中盤の高い位置まで進出する形は、今では多くのチームが採用するようになっているが、アンジェ・ポステコグルー監督時代の横浜FMが導入した攻撃パターンだ。そして、ボールは永戸から西村を経由して右サイドの水沼宏太に渡り、水沼の高速クロスにレオ・セアラが合わせた。

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