6月23日、川崎フロンターレの鬼木達監督が25日のジュビロ磐田戦に向けオンライン取材に応じた。取材対応に先立って練習も公開。指揮官が「切り替えてやっていくしかない。そういう世界。(試合は)次、次、次と来る」と前を向いたように、明るい空気の中で調整が行われた。
ピッチ上での鬼木監督は、笑顔で選手に指示を出し続けた。前日、J2・東京Vに下克上を許し、天皇杯は3回戦で敗退。タイトル獲得のチャンスを一つ失った。笑顔ではあったが、前日の会見で「負けに対する悔しさしかない」と開口一番語っていたように、心の中に闘志を秘めていた。「もっともっと勝負にこだわらなければいけないと感じた。勝負にこだわらなかったわけではないが、120分やPKも覚悟して行くべきだった」と勝利を掴めなかったことを悔やんだ。
実際、練習前には選手に勝つことの重要性を伝えた。「意味のない敗戦になる」試合後にこう明かした“次への気持ち”を、チーム全員で改めて確認した。
その東京V戦では、「人が変わっても(6月18日の札幌戦のように)そういうプレーができる」と、フレッシュなメンバーを起用。しかし、「同じ絵を描ける場面が少なかった」と振り返った。一方で、「同じ絵を描けなかったときに何ができるのか」と自らに問うた。
「試合が終わってからの修正ではなく、試合中に瞬時に修正すること」
指揮官の言葉は熱を帯びていた。