【日本代表考察】「チュニジアは遠藤航を狙っていた」「解決策になったのは後半から入った田中碧」【6月シリーズ総括の激論】(1)の画像
チュニジアに狙われた遠藤 撮影/原壮史

 日本代表の6月シリーズが終了した。4試合を戦い、2勝2敗。星勘定は五分だが、その中には課題や収穫など、たくさんの要素が詰まっていた。11月のワールドカップに向けて、この4試合をどう活かしていくのか。ベテランジャーナリストの大住良之と後藤健生が徹底的に語り合った。

■ワールドカップ級だったチュニジア戦

――最後のチュニジア戦は0-3で敗戦と、6月シリーズは後味の悪い終わり方になってしまいました。

大住「チュニジアが非常に良かったんだよね。ワールドカップでは、このくらいのレベルの戦いが当たり前、という試合だった。特に守備がすごく組織立っていて、個々の選手もしっかりしていた。ワールドカップで勝つには、こういう守備を何とか突破しないといけないんだけど、日本は全然うまくいかなかった」

後藤「チュニジアはすごいね。アフリカで2試合してから来日して、今月で4試合目だというのに、あれだけやるんだから、さすがだね。ワールドカップで目にするレベルの試合だったと思う。日本はブラジル戦のような現時点での最強メンバーではなかったけれど、ブラジル戦以外の2試合と比べるとレギュラーに近い選手を出した。しかし、それ以上にチュニジアが非常に良かった」

大住「相手としてちょっと物足りなかったパラグアイとガーナとは、全然レベルが違ったよね」

後藤「そう。それでいて、ブラジルとはまたレベルが違う。三笘薫のドリブルも通用していたもんね。ブラジルは、最初からドリブルさせてくれなかった。チュニジアは日本と同じくらいのレベルで、本番でやってもどちらが勝つか分からない」

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