■守田中との相性がいい理由

 そんな遠藤だが、カタール・ワールドカップ(W杯)のアジア最終予選で田中碧と守田英正とトリオを組んだ際は、広範囲に移動してプレーしていた。

 その理由は、この2人がアンカーとしてプレーできるからだろう。遠藤は、ボール保持時では中央レーンの外に持ち運ぶシーンを見せつつ、ボール非保持ではサイドにまで潰しに行くシーンもあった。自身が中央から離れたとしても、アンカーができる田中と守田なら自然とカバーリングに入れるからだ。

 元々前線の選手である鎌田や原口、久保と3センターを組むときに中央から動きづらそうにしているのは、彼らが中央ポジションへのカバーに慣れていないのが理由だろう。

 ブンデスリーガで2年連続デュエル王を獲得した遠藤には、特にネガティブトランジションの局面で、積極的に持ち場を離れてボールを刈り取ることを期待したい。となると、広範囲での守備を得意とする遠藤の良さを活かすためにも、やはりIHには守田中コンビが適任なのかもしれない。

 鎌田や原口は今回の4連戦で森保一監督の評価をグッと上げたが、果たしてW杯本戦では誰が遠藤とともに3センターを組むことになるのだろうか。

PHOTO GALLERY ■【図表】日本代表MF遠藤航が6月シリーズで3センターを組んだ「IHコンビ」全パターン
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