■氣田という「個」が同点弾を演出するが…
69分、仙台はビハインドを背負ってしまう。それから2分後、古巣対戦となった内田裕斗が決めて同点に追いつく。それまで決定的なシーンを作れずにいた氣田が、左サイドで相手を抜き去りゴール前へラストパスを通す。相手CBにカットしきれなかったボールが残ると、左SBのポジションから入り込んでいた内田が蹴り込んだのだった。
1対1の同点とした直後、原崎監督はデサバトと氣田を下げ、MFフォギーニョとMF加藤千尋を投入する。攻撃の出力を上げるための交代だったが、次に得点を奪うのは仙台ではなかった。80分、またもリードを奪われてしまう。
原崎監督がすぐに動く。81分、遠藤と内田に代えてFW皆川佑介とDF若狭大志を送り込む。左CBのキム・テヒョンが左SBへスライドし、吉野と若狭が最終ライン中央に入る。前線は皆川と富樫の2トップだ。1対2のままでは終われない、何としても追いつく、とのはっきりとしたメッセージだ。