【ルヴァン分析】鹿島「声出しの解禁」でブーイングとともに飛んでいたサポーターの声【鹿島アントラーズvsアビスパ福岡】(2)の画像
遂に声出し応援が解禁された 鹿島アントラーズvsアビスパ福岡(20220611)撮影/原壮史
鹿島アントラーズvsアビスパ福岡 20220611

JリーグYBCルヴァンカップ プレーオフステージ 第2戦 鹿島アントラーズvsアビスパ福岡 2022年6月11日 15:03キックオフ】

※その1はこちらから

 しかし、前半アディショナルタイムの最後にアウェイゴールを許すと、後半は福岡の守備をこじ開けることができず。試合には勝ったのは鹿島だが、勝ち抜けたのは福岡だった。

“博多へ帰ろう”を高らかに歌い上げて喜ぶアウェイゴール裏とは対照的に、ホームゴール裏はバッドエンドを迎えていた。これまでは敗れた試合でも拍手をすることしかできなかったが、声出しの解禁はブーイングの解禁でもあった。

競り合う常本佳吾と田邉草民 鹿島アントラーズvsアビスパ福岡(20220611)撮影/原壮史

 ただし、試合に負けた、あるいは、最近の不調で溜まっていたストレスを乱暴にぶつけた、という単純なものではない。サポーターからすれば、鹿島というチームが持つべきスタンスを示した形だった。

 ブーイングと共にあちこちから飛んでいたのは「タイトルを逃したんだぞ!それをわかってるのか!?」というものだった。

 逆転を目指すホームゲームで声援が解禁。声援が解禁、という前例が当てはまるケースはないとはいえ、鹿島というのはこういう時に勝つチーム、というイメージはあった。しかし結果が、今はそうではい、ということを言っていた。

 久しぶりの声援が必要以上に昔を思い出させたこともあってか、結果が突きつけてくるそのショックは大きかった。ここで拍手をして労ったら、鹿島が鹿島でなくなってしまう。そういうブーイングだった。声出しの解禁は、拍手しかできなかったサポーターにとって、厳しさの解禁でもあった。

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