■鎌田は不動の中盤に食い込めるか

 一方、守備陣では最終予選を主力として戦ってきた吉田麻也冨安健洋のセンターバックは間違いなく6月シリーズでも、ワールドカップ本大会でも不動のコンビとなるだろうが、負傷による離脱もありうるし、ポジション的に警告の累積といった可能性もある。そして、現状では吉田や冨安のコンディションも万全ではないようだ。

 そうしたことを勘案すれば、吉田と冨安に板倉滉谷口彰悟、初招集の伊藤洋輝といったセンターバック候補を組ませてプレーさせておくべきだ。

 また、不動の右サイドバックかと思われていた酒井宏樹が今回は負傷のために招集できていない。サイドバックとしては山根視来が起用されるだろうが、アーセナルではサイドバックとしてプレーする機会の多い冨安をこのポジションで起用する絶好の機会でもあろう。

 守備陣は現在のメンバーを中心に完成度を上げると同時に控え選手にそれぞれプレー時間を与えることが今回のテーマとなる。そして、中盤では最終予選での最終段階では「不動の組合わせ」となった遠藤航守田英正田中碧の3人それぞれをバックアッパーに入れ替えてコンビネーションを確認する作業が必要だろう。また、所属のフランクフルトで好調さを取り戻して代表に復帰した鎌田大地が4-3-3の形でうまく組み込めるのか、それとも鎌田のために4-2-3-1の形に戻すべきなのかというテストもしておきたい。

 いずれにしても、今年のワールドカップでは大会直前の準備期間もほとんど与えられないはずなので、6月の4連戦では本大会モードに切り替えて、いつでも本大会を迎えられるほどまでに完成度を上げておきたいものだ。

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