ワールドカップ開催まで、半年を切った。出場チームは準備を加速させていこうとしている。
日本代表も6月には4試合を行う。この貴重な準備の機会をいかに有効活用すべきか。サッカージャーナリスト・後藤健生が考察する。
■ローテーションの一環となるテスト
森保監督は、アジア最終予選でオーストラリアとのアウェー戦で勝利して本大会進出を決めると、最後のベトナム戦では大幅に選手を入れ替えて臨んで、結果は1対1の引き分けに終わってしまった。
長くて苦しい予選で結果を出した選手たちに疲労がたまっていたという事情は想像できるが、チーム作りという意味ではベトナム戦も強化(完成度の向上)のために、レギュラー選手を使って戦うべきだったと僕は思っている。
それと同様に、6月シリーズは“模擬ワールドカップ”でもあるので、4試合とも最強メンバーで戦うべきだと思う。
もちろん、4試合を戦いぬくことを考えればローテーションは必要になる。相手によってメンバーを変更することも、ありうることだ。だが、メンバーを落とす試合はすべきでない。
そして、ローテーションの一環として、新しく招集された選手、久しぶりの選手を試すこともできるし、最終予選で確立された4-3-3以外のシステムをトライする試合を作ることもできる。
僕が言いたいのはいわゆる“総取り換え”的な試合はしない方がいいということだ。