【J1分析】札幌ミハイロ・ペトロヴィッチ監督が魅せた「サッカーの采配」の妙!大胆すぎるメンバー変更と方針変更【ジュビロ磐田vs北海道コンサドーレ札幌】(1)の画像
控え目にガッツポーズを見せた中野小次郎 ジュビロ磐田vs北海道コンサドーレ札幌(20220522)撮影/原壮史
ジュビロ磐田vs北海道コンサドーレ札幌 20220522

【明治安田J1リーグ 第14節 ジュビロ磐田vs北海道コンサドーレ札幌 2022年5月22日 15:03キックオフ】

 8分にコーナーキックから先制されたものの、28分に同点に追いつき、55分には逆転。札幌は順調に試合をものにしつつあり、勝利の時が近づいていた。

 正ゴールキーパーの菅野孝憲に加え、宮澤裕樹福森晃斗高嶺朋樹が累積警告や負傷によって欠場となったこの試合、後方からのビルドアップの鍵を握る選手たちをことごとく失ったミハイロ・ペトロビッチ監督がどのようなメンバーを並べるのかが注目されたが、指揮官はその部分だけでなく大胆にメンバーを変えてきた。フォワード登録の選手をスタメンに入れず、荒野拓馬が最前線に入るいわゆるゼロトップのような形で試合をスタートさせた。

 先制を許すと、ペトロビッチ監督は荒野とボランチの駒井善成の位置を入れ替えた。すると、そこからは完全な札幌ペースに。

試合前の中野小次郎 ジュビロ磐田vs北海道コンサドーレ札幌(20220522)撮影/原壮史

 ルーカス・フェルナンデス金子拓郎青木亮太が対面の相手をドリブルではがしながらボールを動かすだけでなく、荒野が落ちてきたことでこの日がリーグ戦初スタメンとなったセンターバックの中村桐耶が積極的な持ち上がりを見せることができるようになると、磐田は札幌を捕まえることができなくなった。

 前に出ればドリブルでかわされ、待てばスペースに走り込まれ、と札幌に翻弄された磐田に訪れた決定的な場面は、前半はエリア内に遠藤保仁が入り込んだ際にファビアン・ゴンザレスがフリーになってシュートを放ったものだけ。後半は開始直後に杉本健勇のシュートがポストを直撃したものの後が続かず、その後は再び札幌の試合が続いた。

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