【J2「首位奪取」】大ケガを乗り越えた町田MFの「1年半ぶりゴール」は「スーパーシュート」!首位・新潟撃破で力強い言葉「これから得点を量産できるように頑張っていきます」【戸塚啓のJ2のミカタ】(2)の画像
山口一真(町田)   写真:アフロスポーツ
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■町田の山口がスーパーなFKで9戦ぶりの勝利をもたらす

 今節最注目のFC町田ゼルビアアルビレックス新潟戦では、鮮やかな復活ゴールが見られた。

 町田の山口一真である。

 8戦負けなしで首位に立つチームをホームに迎えた一戦で、山口は29分にスーパーゴールを叩き込む。35メートル強の直接FKを突き刺し、先制点をもたらしたのだ。8戦勝利なしのチームを呪縛から解き放つ一撃が、2対1の勝利へ結びついたのだった。

 山口にとっては、2シーズンぶりの得点だった。プロ3年目の20年に鹿島アントラーズから水戸ホーリーホックへ期限付き移籍した彼は、背番号10を着けてチームの得点源となる。11月25日の36節でシーズン15点目を記録するが、翌37節に負傷してしまう。左ひざの前十字じん帯と外側側副じん帯の損傷と診断され、長期の戦線離脱を強いられることとなった。20年シーズンの残り試合はもちろん松本山雅FCの一員となった翌21年シーズンも、前半戦はサイドラインの外側で過ごした。

 戦列に復帰したのは、21年8月22日の愛媛FC戦だった。愛媛戦を含めて13試合に起用されたが、得点もアシストも記録することはできなかった。ダイナミックで切れ味鋭いドリブルも、ゴール前での狙撃手のような落ち着きも、発揮することはできなかった。

 町田に期限付き移籍してきた今シーズンも、前節まで13試合に出場しながら得点に関わることができずにいた。

 それだけに、およそ1年半ぶりとなるリーグ戦でのゴールは、他でもない彼自身が待ち望んでいたものだった。GKを無力化したブレ球がネットを揺らすと、山口は一気に感情を爆発させる。ベンチへ向かって疾走し、チームメイトとランコ・ポポヴィッチ監督と抱き合った。ぶつかり合いのような荒々しい抱擁とともに、ありったけの感情を解放して絶叫した。

 試合後のフラッシュインタビューでは、「今日やっと1点取れて、町田の一員になれたかなという気がします」と話した。「久しぶりにゴールを思い出したというか、素晴らしいゴールが入ってくれて、それも自分らしいゴールだったので、またこれから得点を量産できるように頑張っていきます」と、力強く続けた。

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