■5月7日/明治安田生命J1第12節 清水エスパルス 0ー2 川崎フロンターレ(アイスタ)
ACLでの戦いを終えて、国内初戦となった清水エスパルス戦で、“これぞ川崎”といったフロンターレらしさが凝縮されたゴールが決まった。前半14分のことだ。
権田修一のゴールキックに対し、清水の選手とともに競ったのは佐々木旭。これに遠野大弥が反応した場面から川崎のコンビネーションが始まる。
遠野はこれを軽く浮き球で前方に出す。受け手はレアンドロ・ダミアン。ペナルティエリア外の中央にいたダミアンは、ゴールを背にし、さらに相手選手に寄られながらも胸で落とす。これを脇坂泰斗がダイレクトで縦パス。ペナルティエリア内でこのボール家長昭博が受けると、相手選手2人に囲まれながらもキープする。
その家長を追い越す動きを見せたのが、縦パスを入れた脇坂だ。41番がチョコンと出したボールを引き取ると、そのままシュート。ペナルティエリア内の右側から右足でのシュートだったが、なんと、ニアをぶち抜いたのだ。
これが脇坂にとって今季初ゴール。そして、中村憲剛の14の背番号を引き継いで最初のゴールでもあり、これを14分に決めたのも非常にドラマチックだった。
パスワーク、コンビネーション、そして個々の強み、こうしたものが詰まった川崎らしいゴールで、ゲームの流れを一気に引き寄せた。アウェイの地にかけつけた大勢のサポーターは、目の前のチームの躍動に大いにボルテージを上げたのだった。