■ヨーロッパでもありがちな2部の姿

 そこで、J2リーグはJ3降格を絶対に避けながら、J1昇格のチャンスを耽々と狙うシビアな真剣勝負の場へと変わっていった。確実にJ2に残留を果たしながら、チャンスが来たときには昇格に向けて勝負するか、あるいはギャンブルは避けるのか……。クラブにとっては大きな決断となる。

 そして、ピッチ上でも、美しい試合をして勝利を目指すことよりも、一つでも多くの勝点を積み重ねるためのバトルが始まった。

 テクニックや戦術を駆使した理想のサッカーを目指すよりも、目の前の勝点にこだわったサッカーも増えていった。球際の攻防の激しさはJ1を超えることも多かった。

 それは、ヨーロッパなどの伝統国でもよく見られる構図である。

 スペインでも、イタリアでも、2部リーグ、3部リーグのサッカーはテクニックよりもフィジカル的なバトルであることが多い。日本のJ2リーグもそういった方向に変化していくのかと思っていた。

  1. 1
  2. 2
  3. 3