■不運を乗り越えた大宮が連勝
下位チームでは、大宮アルディージャに触れるべきだろう。
前節の群馬戦で0対2から3対2に試合を引っ繰り返し、シーズン2勝目をつかんだことで、霜田正浩監督のチームは負の流れを断ち切ったようだ。今節はツエーゲン金沢から2対1の勝利を奪った。
前半終了間際に河田篤秀のゴールで先制するが、後半開始早々に追いつかれてしまう。相手のミドルシュートに反応したCBがシュートブロックするが、軌道の変わったボールがGK南雄太の逆を突いた。
勝利に見放されているチームには、こうしたアンラッキーな失点が重くのしかかるものだ。実際に10節のシーズン初勝利までは、不運な形での失点がことごとくマイナスに作用した。
しかし、この日は違うのだ。81分、小島幹敏のクロスから、中野誠也がヘディンシュートを決める。途中出場のふたりが決勝弾を導き、2対1で競り勝ったのだった。
シーズン3勝目をつかんだ大宮は、3勝3分7敗で勝点を「12」に伸ばした。6連敗で勝点11の岩手を抜いて20位となり、J3降格圏から抜け出した。
次節は大分トリニータとのアウェイゲームだ。J1基準のクオリティを持つチームから勝利を奪うことができれば、いよいよ上昇気流をつかめるだろう。