21分の蔚山の先制ゴールもDFからのロングボールをレオナルドがそのまま持ち込んで「個の力」で決めたものだった(腕でコントロールしたのは明らかだったが、レフェリーからは死角になったようだ。VARが採用されていれば当然取り消されたはず)。
■鬼木監督が選んだシステム変更
1点を先制された後、川崎もチャンスが作れるようにはなったものの、前半はゲームをコントロールすることはできなかった。
そこで、後半に入ると川崎はシミッチをアンカーに置いて橘田を1列前に上げて、2人のインサイドハーフを置く本来の形に変更。開始早々にそのインサイドハーフも絡めて右サイドの家長昭博、山根視来がチャンスを作り、最後は橘田のシュートで終わるという、狙い通りの形でチャンスを作り、その後も完全にゲームを支配して後半は蔚山を圧倒した。
しかし、再三の得点機を作るものの、韓国代表のGKの趙賢祐(チョ・ヒョヌ)の好守やちょっとしたコントロールのミスで川崎はどうしても同点ゴールを決められず、敗色濃厚となっていた。だが、90+3分に山根から交代出場の小林悠へのロングボールでチャンスを作ってCKを獲得。右からの1本目から宮城天がミドルシュートを放って、これは趙賢祐に止められたが、そこで獲得した左CKからのボールを趙賢祐が弾き、詰めていた車屋がボレーで叩き込んだ。