2022年のACLが開幕した。日本から出場した3チームは、初戦で勝点を獲得したが、この大会出場のために前倒し開催となったJリーグでは、チームづくりに苦しんだ感もある。だが、アジアでの戦いは、チーム立て直しのきっかけになるとサッカージャーナリスト・後藤健生は指摘する。
■注目だった川崎対蔚山
さて、4月15日に開幕したグループステージは各クラブの最初の試合が終わった段階である。
そして、東アジア各グループのうち、初戦で日本と韓国のクラブが激突した川崎フロンターレ対蔚山現代(ウルサンヒョンデ)の試合が引き分けに終わった以外、日本と韓国のクラブはすべて白星発進。大会前の予想通り、各グループとも日韓の対決となることは必至だ。
グループステージの初戦での最大の注目カードは、もちろん日韓対決となった川崎と蔚山の対戦。両チームはそれぞれの国内リーグで現在首位に立っており、しかも両チームは一発勝負で行われた昨年のACLのラウンド16で対戦し、スコアレスドローの後、PK戦で蔚山が勝ち上がったという因縁があるからだ。
4月15日に行われた日韓対決は、前半は蔚山のペースで進み、21分のレオナルドのゴールで蔚山がリードしたものの、後半に入ると川崎が蔚山を圧倒。再三の決定機を決めきれなかった川崎だったが、アディショナルタイムにCKからのこぼれ球を車屋紳太郎が押し込んで同点に追いついて、両者の対戦は再びドローに終わった。