■前田に匹敵する「力」

 前線からの守備は、「森保ジャパン」にとって生命線と言ってよい重要な要素。3月29日のベトナム戦、前半の日本は非常に出来が悪かったが、その根本的な原因が前線からの守備の圧力の不足にあった。ここで圧力がかからないからボールの失いどころを見いだすことができず、ずるずると自陣に引いてしまう。そしてその過程でポジションのバランスが崩れているから、ようやくボールを奪回したときに効果的な攻撃をかけることができず、いちどセットしてから相手の5-4-1の守備ラインに立ち向かうという攻撃しかできなかったのだ。

 相手守備陣にかける圧力という面において、明本は前田大然セルティック)に匹敵する力をもっている。さらに、戦術的な対応力が高く、左サイドバックでプレーするときの攻撃参加の力、単独突破やパスでの崩しなど多様なプレーに対応できる力を考えると、最後にリスクを冒して攻撃をかけなければならないときの重要なオプションになるに違いない。

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