サッカージャーナリスト・後藤健生は、取材を通じて多くの人を知る。だが時には、相手から記憶に留め置かれることもあるのだ。時にはその相手が、芸能人であることも…。
■「あ、後藤さん!」
数年前に、埼玉スタジアムでメディア用控室から5階の記者席まで行くためにエレベーターを待っていた時のことです。
エレベーターが到着してドアが開いたので乗り込もうとしたら、下りてきた女性と鉢合わせしてしまいました。一瞬「なんか、サッカー場には相応しくないような雰囲気の女性だな」と思いました。そうしたら、その女性に「あ、後藤さん! こんにちは」と挨拶されてしまったのです。
「ううん、知り合いか? 誰だっけ……」と狼狽えながら、僕も「あ、こんにちは」と一応返事をしたのですが……。
そして、ハタと気が付きました。
「あ、小柳ルミ子だ!」