サッカー日本代表は３月２４日、アウェイでオーストラリア代表に勝利して、７大会連続のワールドカップ出場を決めた。昨年にスタートしたアジア最終予選では初戦を落として危機的状況にも陥ったが、終わってみれば１試合を残して出場権をつかんだ。これまで勝てなかったアウェイでのオーストラリア戦勝利も含め、日本代表がどのように成長してきたのか、ベテランジャーナリストの大住良之と後藤健生が語りつくす。
■頑固の水面下で進む変化
――森保一監督は頑なにメンバーを変えませんでした。今後もこの状況が続くのでしょうか。
後藤「でも、全然変化がないと随分文句を言われてきたけど、実はチームは変わっているでしょ。フォーメーションも４－２－３－１から４－３－３になった」
大住「あれは本当に大きな変化だった。あの時は本当に追い詰められて、変えたよね。でも、変化はそれくらいじゃないかな」
後藤「柴崎岳が攻撃の中心だったのに、序列も変わったよ」
大住「大迫勇也が元気だったら、今回のオーストラリア戦でも先発しただろうし、右に伊東純也、左は南野拓実という前線には変化がない」
後藤「でもね、最終予選に入ってからの伊東は“王様”だけど、それまでは右サイドに入るのは堂安律か久保建英か、それとも伊東なのか、という状況だったでしょ。伊東が絶対の存在になったのは、この半年間でのこと。だから、また半年間で違う変わり方をするかもしれない」
