■危機をきっかけとして進化してきた森保ジャパン
いずれにしても、オーストラリア戦のことだけを考えれば、大迫と前田の不在は日本代表にとっては大きな痛手となるが、カタールでの本大会を視野に入れれば、早い段階で大迫の後継者選びをスタートさせられることはけっして悪いことではない。
今回も“危機”を乗り越えることによって、日本代表は再び進化していくのであろう。
どうやら、森保監督の日本代表は選手の不調や離脱といった“危機”をきっかけとしてメンバー構成やシステムが変化しながら進化しているようだ。もし、そうした“危機”がひとつもなかったとすれば、代表チームでは何も変化が起こらず、マンネリに陥ってしまったかもしれない。
そもそも「進化」というのは、そんなものなのかもしれない。
地球では38億年ほど前に初めて生命が誕生し、ゆっくりと進化して現在は知的生命である人類が繁栄を極めている。そこで、一般的には「38億年間、地球の環境が安定していたから、生物が進化するための十分な時間があったのだ」と言われている。