■強豪クラブの最大の勝負所は4月後半

 今シーズンのJリーグの日程を見ると、やはり強豪クラブにとって最大の勝負所は「4月後半に行われるACLのグループ・ステージの前後をどのように乗り切るか」であろう。

 まだ、グループ・ステージの開催地は決まっていないが、海外に遠征して慣れない環境の中で(とくにパンデミック下での大会では制約が大きい)6試合を戦うのは負担が大きい。そして、その間に行われるはずのリーグ戦の日程が前倒しなり後ろ倒しで行われることでも影響を受ける。

 ただ、従来のように1試合のアウェーゲームのための遠征を3度繰り返すのと、6試合を戦う長期の遠征が1度だけあるのとを比べた場合、どちらの方が負担が大きいのだろうか? 1度の遠征ですべてを済ませてしまう方がチームとしてはありがたいのではないかとも思える。

 さらに、ラウンド16から準決勝までの4試合も8月に集中して開催され、決勝戦は2023年に延期になったことで、もしACLの決勝まで進出したとしても、Jリーグ終盤の優勝争いが激しくなる時期にはACLの負担を回避できるだろう。

 そうしたことを考えても、ACL参加の4チーム(神戸の場合はプレーオフを勝ち抜いた場合)にとっては、4月のACLグループ・ステージ前後を乗り切ることが最も重要な課題となる。つまり、開幕直後から徐々にコンディションを上げて行って、4月から5月に最初のピークを迎えるのが理想なのではないだろうか。

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