■守備的に戦った浦和
後藤「相手が川崎だからであって、他の相手にはポゼッションするようになるの?」
大住「そういう意図は持っている。ただ、この試合で特殊だったのは、伊藤敦樹を中盤の左サイドに使ったこと。伊藤が味方や試合の情勢に合わせて非常にうまくポジションを取って、川崎のアンカーに自由に前にパスを出させなかった。これは川崎相手の戦術だったと思うんだけど、うまくいったね。伊藤が素晴らしく機能した」
後藤「去年の終盤、明本考浩はサイドバックをやって、すごく攻撃的でとても面白いなと思っていたら、この試合では全然違うポジションに入っていた。サイドバックには本職の馬渡和彰が入って、中盤には岩尾憲と柴戸海という非常にしっかり守備をする選手が入ったので、随分守備的だった。去年の良い試合の良い時間帯の浦和に比べると、随分守備的に戦っているな、という気がした」
大住「守備的になったのは、相手が川崎で、何とか止めようということから、ああなったんだと思う」
後藤「最後に5バックにして守り切ったしね、リカルド・ロドリゲス監督はやっぱり、相手によっていろいろやって良さを消して結果を出していくということが、非常にはっきり分かったね。川崎は普通に戦ったのに対して、浦和はこの試合に勝つためのサッカーをした」