■トゥヘル監督の後半の修正が見事にハマる
コバチッチが最終ラインに加わり4バックのようになることはあったものの、それによってリュディガーが左サイドで高い位置をとるようになるわけではなく、パルメイラスが試合の流れをコントロールした状態が続き、前半はスコアレスのまま終わった。
後半になっても4バックへの変更のような大きな変化は見せなかったトゥヘル監督だが、唯一といっていい修正が見事にハマる。
コバチッチが左に開いてプレーするようになったことでパルメイラスがそこに食いつくとバドソン=オドイが浮くようになり、左サイドの深い位置まで進めるようになった。
すると、55分にはそこからのクロスをルカクが決めて先制に成功。2人のディフェンダーがついていたにもかかわらず、強さでポジションをキープして仕留めてみせた。
スコアが動いたことでパルメイラスは受け身からのカウンターだけでなく主体的に動かなくてはならなくなり、これによってチェルシーが試合をコントロールするようになるかと思われたが、62分にシウバがクロスに対してハンドを犯しPKを献上。
同点となり勢いづいたパルメイラスに対し、チェルシーはコバチッチが開いたことで侵攻できるようになった左サイドに加え、右サイドはルカクが流れてボールを収めるやり方で高い位置でボールを持つ、というオープンな展開になりつつあったが、それは長くは続かなかった。