■メンバーは変わらないが…
スキッベ監督はまだ来日していないものの、オンラインでのインタビューでシステムにはこだわらないと話している。ただし、3バックで戦った広島には「映像を見る限り満足できる」としており、これまでの積み上げを活かすならば、継続してきた3-4-2-1のフォーメーションが最適だろう。
メンバーも、大きく変えるべきところは見当たらない。ただし、期待できそうなのは愛媛から戻ってきた川村か。最終ラインもこなせる塩谷司はいるが、この元日本代表という壁を乗り越えなければ、チームとしての成長も見込めない。
また、奮起が求められるのが、ジュニオール・サントスだ。広島にやって来た昨季は、期待に応える働きはできなかった。ポテンシャルがあることは、横浜F・マリノスに期限付き移籍してからの2020年のシーズン後半戦のみで奪った13得点で証明済み。横浜FMとのスタイルの違いは大きく影響するだろうが、昨季の7得点には自らも納得していないだろう。
このように、新任ながら結果が求められるスキッベ監督だが、広島には外国人監督で「当たり」を引いてきた歴史がある。1994年のステージ優勝もバクスター監督の下で成し遂げたし、ペトロヴィッチ監督は若手も大きく飛躍させてきた。
30代でボルシア・ドルトムントを率いたスキッベ監督だが、ここ10年はトルコやスイスで指揮を執ってきた。果たして、優秀な外国人監督を招へいしてきた「伝統」は続くのか...。さまざまな意味で、広島は「勝負」のシーズンに挑むことになる。
タスク:「トップ5」
達成難度:★★★☆☆