■「将軍」の幻のゴールも…

 翌年の第4回大会、グレミオ(ブラジル)とハンブルガーSV(西ドイツ)が1-1から延長に突入する好勝負を見せ、グレミオが2-1で競り勝ったのだが、得点は再びすべて南側のゴールとなった。そして第5回大会ではユベントス(イタリア)が欧州のチームとして初めてタイトルを取ったが、試合は延長まで戦って2-2、PK戦4-2という際どいものだった。この試合の4ゴールのうち、3つが南側ゴールだった。

 しかも、この試合であまりに有名になったユベントスのエース、ミシェル・プラティニ(フランス代表)の超ビューティフルゴール、不可解なオフサイドの判定で認められなかった幻の得点も、南側のゴールに決まったものだった。味方がヘディングで送ったボールをペナルティーエリアの密集のなか胸でコントロールしたプラティニは、浮いたボールを右足でもういちど浮かせて飛び込んでくる相手選手をかわし、左へ反転しながら左足ボレーでゴールに突き刺したのだ。

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