チーム全体の意図が見えなかったサッカー日本代表・前田大然の活かし方「途中出場の久保建英は片鱗は見せた」得失点差はのちに響くか?【ワールドカップ最終予選・中国代表戦の激論】(4)の画像
日本は前田大然を、もっとうまく使ってもよかった 撮影/渡辺航滋(Sony α1使用)

 サッカー日本代表は1月27日、中国代表とワールドカップ・アジア最終予選を戦い、2-0で勝利した。2月1日の首位・サウジアラビアとの対戦を前に、グループBの2位の座を守った格好だ。
 今回の勝利はどんな意味を持ち、どんな未来につながるのか。ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生が鋭く語り合う。

■プレー機会が少なかった前田

――おふたりが推していた前田大然も交代出場しましたが、プレーをどう評価しますか。

大住「すごく不思議なことがあるんだよね。大迫勇也に代わって前田が入ったら、チームメイトはどうしようと考えていたんだろうか。連係・連動とは言うけれど、前田が入ったなら、もっと早いタイミングで裏のスペースに出すとか、サイドを破ったらゴールラインまで行ってからではなくてアーリークロスを入れるとか。前田の特徴を知っているはずなのに、どうしてそういうプレーをしないのか、とても不思議だった。だから前田は30分くらい出たけど、力を発揮するような場面がなかった」

後藤「『なんだ、シュートを打たないのかよ』と、文句を言う場面もなかった。前田と伊東純也がいたら、スペースにボンボン蹴っていけば何とかなるはずなんだけどね」

大住「本当に不思議だったな。森保一監督がこうしようというサッカーを、みんな必死にやろうとしているだけなのかな」

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