蹴球放浪家・後藤健生は、別の顔も持つ。「塁球」放浪家として、中国代表と対戦した経験もあるのだ。日本代表の2022年最初の公式戦、中国とのワールドカップ予選を前に、かの国での勝負に思いをはせる。
■国交回復10年足らずの中国にて
森保一監督率いる日本代表チームは、1月27日に中国と対戦します。中国は李鉄監督が更迭されるなどチーム状態は良くなさそうです。日本代表にとって、ホームの中国戦は絶対に勝点3を取らなければならない試合と言えるでしょう。
さて、僕が初めて中国を旅したのは40年以上も昔、1979年の秋のことでした。ちょうど、日本でFIFA主催の第2回ワールドユース・トーナメント(現、U-20ワールドカップ)が開催され、当時18歳のディエゴ・マラドーナのプレーに日本中が驚いた頃ですね。
1972年に日中両国は国交を回復しましたが、まだまだ日本人にとって中国は遠い国でした。なにしろ、1976年9月というと毛沢東中国共産党主席が亡くなってちょうど3年目という時代だったのです。