【プレミア分析】「マンチェスター・シティ対チェルシー」天王山の一戦で「監督がベンチを飛び出して怒り狂ったプレー」【名将・トゥヘル監督の「らしくない」2つの冒険】(1)の画像
チェルシーのトーマス・トゥヘル監督(中央)とマンチェスター・シティのペップ・グアルディオラ監督(右) 写真:AFP/アフロ

【イングリッシュ・プレミアリーグ マンチェスター・シティvsチェルシー 2022年1月15日(日本時間21:30キックオフ)】

 2位とはいえ、11連勝で独走状態に突入しているシティから勝ち点10も離されてしまっているチェルシーは、リーグ中盤ながらここで負ければ今季は終戦、という雰囲気が漂うことになってしまう。

 そんな状況で、トーマス・トゥヘル監督はロメル・ルカクを先発起用。さらに、ハキム・ツィエク、クリスティアン・プリシッチを並べた。

 この大一番でティモ・ヴェルナーメイソン・マウント、カイ・ハヴァーツというファーストチョイスではなく大勝負に出たこの選択は、試合の流れを決める大きな材料になった。 

 ルカクの強さは、メンバーを眺めて誰もが予想する通り、シティのセンターバックコンビであるエメリク・ラポルトジョン・ストーンズが素直に抑えることは難しそうだった。

 実際、ルカクはシティへの対抗手段として可能性を感じさせるプレーを見せた。

 10分、ルカクが豪快に中央を前進したことで決定機になりかける。

 ところが、ここはハキム・ツィエクへのパスがオフサイドとなってしまった。

 可能性と同時に不安定さも感じさせる前線のコンビネーションが、噛み合わない、という印象に振り切れることになったのは14分のことだった。

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