【ブンデス分析】フランクフルト「鎌田大地に代え長谷部誠投入」の明確メッセージも……残酷な結末【フランクフルト対ドルトムント「大逆転」決着の理由】(2)の画像
ドルトムントのアーリング・ハーランド 写真:ロイター/アフロ

ブンデスリーガ アイントラハト・フランクフルトvsボルシア・ドルトムント 2022年1月8日(日本時間26:30キックオフ)】

その1はこちら

 ただ耐えるだけでは限界があることを感じているフランクフルトは、前に出ることで展開を変えようとするが、守り疲れたチームはなかなか決定機まで辿り着くことができない。

 76分、スルーパスを追いかけた鎌田がペナルティエリア内で倒れたものの笛は吹かれない。攻守共に走り続け、65分の時点でチーム2位の走行距離を記録していた鎌田大地は、この場面で立ち上がるのに主審の手を借りなければならないほど消耗していた。

 すると、オリバー・グラスナー監督は79分、鎌田を下げて長谷部誠を投入する。

 ポジションの異なる日本人同士の交代は、耐え切る方針だ、というメッセージを伝えていた。

 フランクフルトは3-5-2の形になり、長谷部は最終ラインではなく「5」の底を務めた。

 しかし、重心を低くしてもドルトムントの勢いは止められなかった。

 87分、89分と立て続けにゴールを奪われて逆転負け。終わってみれば、戦力的にも試合内容的にもドルトムントの勝利は妥当なものだった。

  1. 1
  2. 2
  3. 3