「神戸躍進の理由はイニエスタが試合に出たことと武藤嘉紀」「レアンドロ・ダミアン残留は最高の補強」【Jリーグ、年末年始の大激論2021/2022年】(6)の画像
レアンドロ・ダミアンの残留は、川崎にとって大きい 撮影:中地拓也

 毎年恒例の元日の天皇杯決勝は前倒しで行われたが、年をまたいでJリーグの動きは進行している。チームはオフに入ろうとも新シーズンへ向けてチーム編成を続けているのだ。
 来たる2022年シーズンは、どのような1年になるのか。ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生が、いろいろなことが起きた2021年を糧として振り返りつつ、2022年のJ1の行方を占う。

ACLは鬼門になり得る?

――2022年に浦和レッズに落とし穴が待っている、という大住さんの指摘は興味深いです。

大住「本音を言うと、浦和はまだACLには出ない方がいいんじゃないかと思っていた。もう1年チームづくりをしてからの方が、ちゃんと戦えるんじゃないかと思ったんだよね」

後藤「みんな、口をそろえてACLに出たいと言うのが、不思議でならない。セレッソ大阪は2015年の最終節でACL出場権をつかんで喜んでいたけど、翌年はJ2に落ちちゃった。あのシーズンの最終戦を僕はスタジアムで見ていたんだけど、なんでACLに出ることをあれほど喜ぶのか、不思議に思っていた。選手層が厚くないチームがACLに出ると、とても苦労するんだよ」

――ACLは、鬼門になり得るのでしょうか。

大住「2021年のACLに出なかった横浜F・マリノスヴィッセル神戸は、リーグ戦で上位に行ったでしょ。かわいそうだったのはガンバ大阪だね。ACLに加えて、コロナでひどい目に遭った。あのダメージさえなければ、いまでも宮本恒靖監督が続投していたはずだよ。2021年にJ1で優勝するのはマリノスだと思っていたんだけど、そう考えたのは川崎フロンターレがACLに出るからなんだよね。だから、川崎は本当に強かったと思うよ」

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