■5月15日/J1第14節 鹿島アントラーズー横浜F・マリノス(カシマ)
鹿島と横浜FM――J2に降格したことのない“オリジナル10”のチーム同士が激突したこの試合で、主役を演じたのが鹿島FW土居聖真だ。横浜に1点を先行されたあとの40分にセットプレーから豪快な同点弾を決めると、後半開始直後に立て続けに2得点。伝統ある一戦で見事にハットトリックを決めて、その後も追いすがるトリコロール軍団を突き放してみせた。陽光が差し込んだカシマスタジアムで大きな歓声を作り出したのだ。
5-3で白星を掴んだその試合中だけでなく、試合後のピッチでも主役となったのが背番号8だ。試合前に、神様・ジーコ氏から「今日は(土居が)点を取るよ」と予言を受けた通りの活躍が評価され、この試合のMVPを獲得。さらに、ハットトリックを達成したことで「イエローハット賞」を受賞したのだ。副賞100万円をゲットし、ハットトリックとスポンサー名にかけた“イエローハット”を被ってスタジアムを沸かせた。
土居は黄色いハットを被って得点数を表す「3」をサポーターに見せるなど、終始上機嫌。意外にもプロで初めてというハットトリックの喜びをかみしめた。1万1630人を超すサポーター・観客が訪れたスタジアムの視線を一身に浴びた。