■12月19日/天皇杯決勝 浦和レッズ 2-1 大分トリニータ(国立)
浦和レッズと大分トリニータと国立競技場で激突した天皇杯決勝は、12月6日のJリーグアウォーズで「J1リーグ優秀監督賞」に選ばれたリカルド・ロドリゲス監督の采配が、見事に光った試合でもあった。最も分かりやすいのは、83分にDF槙野智章を途中交代でピッチに送り込むと、一度は大分トリニータに追いつかれたものの、その槙野が終了間際にゴールを決めて劇的な勝ち越し。浦和が3大会ぶりの天皇杯王者に輝いたのだ。
当然、この頂上決戦を前に徹底的な分析が進められていた。そして、試合後にリカルド。ロドリゲス監督が明かしたところでは、以下のような悩みがあった。
「まずは大分がどういった出方をしてくるのかが分からない状態でした。天皇杯準決勝・川崎フロンターレ戦の4-4-2のダイヤモンドのような形なのか、それとも、これまでやってきた後ろを3枚にしたやり方なのか、いろいろな可能性があった」
J1で無双を誇った川崎を相手に、等々力で見事に勝ち抜けたチームが相手となる。敵将の片野坂知宏監督は、来季、G大阪での監督就任が内定していると報道されている、これまた知将だ。どのような出方をしてくるか、自称“戦術オタク”が何も対策をしないわけがなかった。