■ユナイテッドに訪れる変化

 ユナイテッドはPKで追いつかれ、チェルシーのミス以外で勝機を見いだせないまま試合を終えた。チェルシーを相手に引き分け、という結果はポジティブなものであり、ぶっつけ本番で精度の問題こそあったものの、最終ラインだけでなく、フェルナンデス、サンチョ、ラッシュフォードの前線も、スコット・マクトミネイ、ネマニャ・マティッチ、フレッジの中盤も、今後行われるであろう新たな戦い方に順応できるという姿勢は見せた。

 しかし、この日の実験では、ロナウドはいつものロナウドのままだった。

 アディショナルタイムの最後の最後で右サイドを崩されて決定的なクロスを上げられそうになった場面こそ戻る姿を見せたものの、崩されてから後追いで戻っただけであり、結局間に合わずにクロスは上がった。

 試合終了の笛が吹かれると、ロナウドは足早にキャリック監督と握手を交わし、敵味方誰とも話すことなく真っ先にピッチを去った。

 ランゲニック氏が実際にやってくれば、ロナウドもゲーゲンプレスを実行するのだろうか?

 それとも、やはりロナウドはロナウドのままなのだろうか?

 どちらになっても、新監督が稀代のスーパースターをどう扱うのか、ユナイテッドに訪れる大きな変化に注目が集まる。

 

■試合結果

チェルシー 1―1 マンチェスター・ユナイテッド

■得点

50分 ジェイドン・サンチョ(マンチェスター・ユナイテッド)

69分 ジョルジーニョ(チェルシー)

  1. 1
  2. 2
  3. 3