■長谷川健太監督「トレーニングではまったくやっていないです」

「心臓がバクバクだったと思います」

 長谷川監督が試合後にこう振り返ったように、後半には3バックに変更。大森の隣に置いたセンターバックは、本来は攻撃的なポジションでプレーする東慶悟だ。「(大森を)少しでも落ち着いてプレーさせるには、キャプテンをそばに置いて落ち着いてプレーさせたい」という指揮官の思いがあったというが、3点差で追いつくうえで39分に切るべきカードだったかは疑問が残る。

 さらに、3バックも「トレーニングではまったくやっていないです」と言い切ったシステムで、トリプルボランチや左右サイドの入れ替えなど、残り時間が少なくなるにつれて陣形にさらに手を加えていったが、「これはトレーニングでやっていないので選手たちも戸惑ったと思います」と自ら失策を認めるもので、「その中でも最後の最後まで切れることなくよくやってくれた」とねぎらうのが精いっぱいものだった。

 FC東京が泥沼にハマっていくのを尻目に、横浜は後半も点数を重ねていく。48分に前田、69分に小池龍太、84分にオウンゴール、86分に水沼宏太と4得点を奪った。最終的なスコアは8-0。シュート数は、横浜が22本に対し、東京はわずか4本。8点という点差以上の内容差だった。

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